お腹にまわされた腕とか、ぴったりくっついた足とか。 後ろから久喜の息遣いが聞こえる。 添い寝して、と言われた。 内容を聞く前に承諾してしまったので、断るのは気が引けた。 手には未だ久喜のピアスが握られている。 「これ、もしかして掘り当てた?」 聞こえる声に頷く。 手を開かれて、小さなピアスが掲げられた。 「花は咲いてなかったよ」 「残念」 「あ、ケーキが良かったね」 肉まんとあんまんじゃなくて。