「…………」


ココは得意の人見知り発動中。


相手の女性も最初の一言以降、何も発しない。


ココは空中で止まったまま、女性も雲の狭間から顔を出したまま、2人は意味も無く見あっていた。


「えーっと、貴女、『縁』の子じゃないの?」


根負けした女性が眉を潜めつつ、ココに問いかける。


「ーーーそう、です…」


「じゃあお入りなさいよ」


すっと雲を大きく開き、女性はココを中へと誘った。