ゆういがゆっくりと、部屋から出た後。


ココはなつきが落ち着くのを待って、そっと質問を発した。



「なつきさんーーーゆういちゃんを見て、何か感じた?」


案の定、なつきはこくり、と頷く。


「何を感じたの?」


「あの子ーーーゆうい?ちゃんと目があった瞬間、頭が揺れ出してーーー」


なつきの瞳が揺れる。


きっと、さっきのことを思い出しているのだろうと、ココは静かに待つ。


もちろん、第二次大天使候補生選抜のことを忘れていたわけでは無いが。


今はこっちが大事。


そう、はっきりと感じていた。