「待って。落ち着いて。 ゆういちゃんが来るまでこんな風にはならなかったの。 もうなつきさんを見失いたく無いのなら、ゆういちゃんは少し外に出てて」 ココはそっと、なつきさんを抱きかかえながらゆういに言う。 「見失いたく無いのなら」という言葉はゆういにとって、心を抉られるような気になっただろう。 そう考えると、辛い気持ちになるユキも、ココの判断が間違っている気はしなくて、黙って傍観する。