「なつきさん……ですよね?」
ココはなつきさんに、必死で追い付き、ビルの上に立った時、やっとのことでこう言う。
ココは、体育の先生に400mは無酸素運動だ。と言われた時に勘違いして、ほとんど息継ぎ無しで走りきった時ぐらい息が上がっていた。
「えーーーっと、たぶん…」
「……たぶん?」
なつきさんの予想外の返答に、ココは考える間も無く聞き返してしまう。
素直すぎるほどにあっさり頷いたなつきさんを見て、ココはまた、迷宮が見えた気がした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…