慌しく過ぎていく日々の中、私はそこに煩わしさよりも楽しさを感じていた。
ホームパーティの準備は決して簡単なものではなかったし、何度もメニューの練り直しや当日の段取りの相談をするのは大変だ。
それでも、結婚してしまえば私も雪菜も遠い地で友人たちとこうして気軽に会うことも難しくなってくる。
だからだろうか。
私も雪菜も楽しかったし、そんな私たちと一緒に準備をする沙由も、楽しげに参加してくれていた。
場所は誠二さんが提供してくれるから、度々彼のカフェにも足を運んだ。
家庭料理に関しては私も教えられるけれど、スイーツやおいしい紅茶の淹れ方はやっぱり本職の誠二さんには敵わない。
当日は誠二さんには申し訳ないけど、誠二さんの意向もあり手伝ってもらうことにした。