光信がオーダーしてくれてる時に店員さんが少し照れた様子で彼のことを見ていた。

いつものこと、よく見回すとみんなの視線が光信に寄っているのがわかって少し嫉妬してしまう。

だって彼はすごくかっこいいから、前もそうだったけどすぐに注目されてしまう。


そんな彼を見上げると、優しく

「ワッフルまだあった。

良かったな。」


って、私に向けてくれる言葉を聞いて店員が


「テーブルにお届けします。

ありがとうございました。」

「さあ、行こうか。」

光信にはとびきりの接客以上にも思える笑顔で話していた店員さんから睨まれた気がした。


こんなことで怯んでいては光信の彼女なんてできないってわかってるけど、まだ慣れていない私には時々重くのしかかる。



さっとトレイをとってそのまま光信が岳斗君の座るテーブルへと歩いていった。


カタンとトレイをテーブルにおいてやっと岳斗君が顔を上げた。

耳にイヤホンをつけていたからまったく気付かなかったみたいで、私達を見て


「エミ、と兄貴、なんでこんなとこ」

本当に驚いたみたいで目を開いている。