光信が車のドアを開けてくれて私は乗りこんだ。

席に座った光信が私の手を握ってくれる。


「美穂、今日は楽しかったみたいで良かった。

鍋は二人で食べたのか?」



「違うよ、岳斗君と真由の友達の剛君。」


「そっか。良かったな。 楽しくって」


そう言うと光信は無口になって目を閉じた。

多分仕事が忙しくて疲れたんだろうと私は話しかけることなく隣で光信の顔を少し見てから私も目を閉じた。



車の中でいつの間にか寝ていた私を光信が部屋まで運んでくれていたみたいで目覚めたら光信のベッドにいた。


光信が私を抱きしめて眠っている。



髪の毛が少し濡れてて、上半身も裸のまま。

ちゃんと私の髪の毛は乾かさないといけないからって私には言うのに、自分はそのままで寝てるなんて。

相当疲れていたのかもしれない、車の中でも乗りこんだ途端目を閉じて眠ったみたいだし。

私もシャワーを浴びようと体をずらして光信の腕から抜けようとしたら、ギュッと抱きしめられた。



「美穂、どこ行くんだ?」


半目を開けて少し眠そうに話しかけてくるから、

「ちょっとシャワー浴びてくる。

服も着たままだし、パジャマに着替えないと。」

すると光信が私を組み敷いて

「俺が脱がせてやる。」

そう言って服のボタンに手をやった。

「あっ、恥ずかしい。

ほらッ、光信も髪乾かさないと。

濡れてるよ。」