二人で真由のアパートに向かった。

真由はアルバイトが休みで今日は珍しくアパートにいたみたい。

ルームメートだった彼女のことは前から岳斗君に話してある。

真由のことだけじゃなくて、短大の友達みんなのこと。

大事な友達だから、話していると顔がほころんでいたみたいで


「エミ、いい顔してるな、友達の話してるとき。

俺も友達欲しいな。」


なんて寂しいこと言うから


「男の子のことは私あんまり知らないけど、真由ならいっぱい知り合いいるからどっかで集まれたらいいね。

でも、私岳斗君はバイトの伊月さんと少し仲がいいんだと思ってた。」




「ああ。伊月さんとは話はするよ。

でも、俺が倉梯って知ってるからやっぱりそこまで踏み込まないんだ。

冗談言い合ってても、やっぱり違和感があるんだよね。」

そういう岳斗君の横顔は寂しそう。


「よーし、

岳斗君、合コン行くよ!

私もみさえに誘われてるんだから行きたくないなんてわがまま無しね!」


トンと岳斗君の肩を叩いて私は任せなさいって、友達を探してあげることにした。