それからしばらくたったある日の朝。

「梨奈ー?まだかよ」

「んー、あと少し」


学校が同じだったあたし達はいつものように一緒に学校に行く。

「ったく。早くしろよな?遅刻すんじゃん」

「だったら先に行けばいいじゃん!」

「は?よく言うよ。俺がいねーとろくに学校にも行けねぇくせに」

「な!もう行けるもん!」

「はいはい。そんな無駄口叩く暇あんならさっさと支度しろ」


むっかつくーーー!

なによ!

あたしが方向音痴だからって!

バカにして!

だいたい誰のおかげで朝起きれてると思ってんの?

もうこれから起こしてやんない!


……あ、でもそしたら学校まで行けない……。

学校までの道のり覚えてからにしよう!


あ!できた!

うん!今日も完璧!



「おまたせー。奏汰」


「ったく。おせぇ…んだよ。行くぞ」

ん?

なんか奏汰が一瞬おかしかったけど。

気のせいかな?