「ごめんな」




そう謝る洋太と二人の作戦に引っ掛かりまくった俺が不思議と面白くなってきて




何かが吹っ切れる音がした




「いいよ。丹田千晶と出会えたのはお前らのおかげだし。俺洋太のこと好きだし、輝への愛情も伝わったし。」





そう言ってくすくす笑うと洋太はあっけにとられたようにぼーっとして、そのあとすぐにやっと笑った




「まぁ、できる限りのことは協力してやるよ、お兄ちゃん?」





「うっせ」





洋太と輝が結婚したら俺は洋太の兄ちゃんか…




それは避けたいなとか思いつつ嫌な気持ちにはなってない。




「光、かえんのか?」




洋太の言葉に頷く




「今、無性に丹田千晶に会いたいから」




にやっとして手を振る洋太に見送られて俺は学校へと走る




会いたい




ただ会いたくてしょうがないんだ





そんなことを考えているとすぐに学校についていた。