zuccaとの会話にも飽きた私は、奈々に電話して早く来るように促してみる。

最初の電話こそ
「千夏早すぎ!22時って言ったじゃん!(笑)」
って普通に返してた奈々も、2回目の電話では
「千夏、いい加減にして!」
と若干キレ気味に言ってきて、3回目の電話からは留守電となってしまった。


「奈々ぁ、まだぁ?もうずっと待ってるよ」
無機質な留守電メッセージと機械音が、私の心を燃え上がらせて、「これは文明や機械の冷たさと人間のあったかさとの戦いだ!」と感じ、繰り返しメッセージを残し続ける。


『私はzuccaとも話せるんだ!留守電メッセージなんかにぜっったいに負けない!』
人間代表という大きな荷物を勝手に背負い、一人で戦っていた。