「コイツ、壊れたァ!?」

「マジ!?
スピード、キメる必要なくね?」



もう、そいつらの声は…

アタシに届かない。



「つーか萎える、

黙れよッ!!」

そう怒鳴って、アタシをハツる。




だけどアタシは歌い続ける。


左手を睨んで…

かすれた声で、呟くように。



「オイ!やっぱスピード、キメっぞ!
いつもみてぇに盛り上がろーぜ!」




こんなヤツらに負けたくない!



アタシは負けない!


負けるもんか!



そんな思いで、歌い続けた…。