あ、作業着…
なんか、オトコらしいな。


店に来る時はいつも、ストリートカジュアルなカンジだから、新鮮。


って、どーでもいーし!



「ゴメン、ちょっと汗臭いけど…」

6月に入って、もうすでに暑い。


「8月とかヤバそーだな」


「うん、ヤバイ!」

と、無邪気な笑顔で答えるナオを見て…


少し胸が傷んだ。



公園で待ち合わせてたアタシ達は、近くのベンチに座った。


「あのさ…」

交渉はまず、無理めなトコロから…

「アタシに家借りてくんない?」


ナオは不思議そうな顔をして…


「いーよ」
と、微笑んだ。


「…

えっ!?」


あまりに意外な答えで、アタシのほーが
驚いた。



なに考えてんだ?コイツ…

アタシの事なんて、なんも知らないクセに…



「いーのかよ?

ナオの事、利用してんのかもよ?」


「…

ん、いーよ」

ナオはアタシを真っ直ぐ見つめた。