手の傷を見つけて…

あの時 腫れてたケガだって、
すぐにわかった。


オレはすごく切なくなって…

キミの心の傷をさする思いで、手の傷を
さすった。




オレはもともと、あんま詮索しないタイプだけど…

キミには特に、気を使った。


心の傷を、思い出させたくなかったから。




キミの事がすごく気になって、
ほっとけないって思った…


同情なんかじゃない。



ただシンプルに…

キミを救いたいって思った。




あの日、差し伸べられなかった手…


今なら、差し伸べる事が出来るから。



まぁ…

キミはオレの事、ウザそーにしてたけど




だから、また指名した時もイヤそうな笑顔してて…

あからさまなキミが、逆にウケた。





そして、世界的建造物の本。


自分でも、なにやってんだって思ったけど…

オレの夢の話から…
キミの夢も知りたいって思った。


とにかく、
なんでも、

キミの心に近づきたくて…

片っ端から試そうとしてた。