「なんとでも言えよ」

そう吐き捨てて、立ち去ろうとした時…



「ムダに熱い単細胞ね…

アンタに見えてんのは片方の気持ちだけじゃない?」



冷ややかな声に振り向くと、
出掛けようとしてるレイカがいた。


レイカの目は、
貫くようにトモカズをまっすぐ見てた。



唖然とするトモカズを、フイッとかわし…

レイカは呼んだっぽいタクシーに乗りこむ…


「アンタも乗ってく?」

そう、声をかけられて…


トモカズがウザかったから、
アタシもタクシーに向かった。



「オイっ!」

トモカズの声に、


一応 振り向く…

と、何か投げられた。



キャッチすると…

アタシのケータイ!


デスクから持ってきてくれたのか?



トモカズはそのまま立ち去って行った。




つかアイツ…

ココでずっと、待ってたのか?