「二人には感謝するよ…

けど…」




ナオの事がわかんなくなった。




ナオは…

地元を嘘ついてまで、この事を隠してた。




隠す事じゃねーだろ…

言えない何かがあんのか？





もしかして…


罪滅ぼしじゃなかったけど…

同情だったんじゃないのか？



だってそーだろ？


あんな場面見て惚れるワケねーし…

だとしたら…

なんの関係もないアタシの為に、
自分を犠牲にしようとする理由がない。





思い返すと…


ありえないくらい受け止めてくれてた。

好きだったら、我慢できない事まで…





きっと…


レイプされて、

風俗で働いて、

独り病んでる、


そんなカワイソウなアタシを、
ほっとけなかったんだな…




「…同情とかいらねーから」