「ひまわり大好き!

おっきくなったら、お花屋さんになって、ひまわりをみんなに分けてあげるの!」

あたしは、元気いっぱいに話した。


「ハハハっ!
それはいーな!

でもそれじゃ、お店がつぶれちゃうぞ」

お父さんは笑って、あたしの頭をポンポンした。


そしてお母さんは、

「向日葵はね、お陽さまを追っかけて、
咲くんだよ。

だから…」






どーしよう…


泣きそうになってきた。




ナオが…

アタシの左手に指を絡めて、
キュっと握ってきた。


そして、その手を自分のほーに引き寄せると…


傷痕に唇を押し当てて、瞳を閉じた。






トクン…






慰めてんのか?





ナオは、色々と詮索しない。


なんかそれは、心地いい。





「…
いつまで、やってんだよ?」


「あぁ、ゴメン!」

無邪気に笑うナオ。


でも、手はほどかない。