「つか、動揺してんなよ」

コーヒーのシミに洗剤をかけながら呟く。


「…あぁ、バレてた?」

笑ってゴマかすナオ。


どー見ても、バレバレだろ…


「…

動揺するくらいなら、
なんで止めねんだよ?」


「…

龍 は信用出来るヤツだし…

それに、メシぐらいで気にすんのって小せぇじゃん」



服の上下、それぞれのシミを叩くアタシ達。



「ナオは…

嫌じゃねーのかよ?」


少し沈黙して…

観念したように、ため息を吐いて答える…


「嫌だったよ。


他のオトコが咲陽って呼ぶのも…

咲陽が、他のオトコと楽しそうにしてんのも」

強い瞳で見つめるナオに…





すごくドキッった。




ヤバイ…



胸がキュッとなる…





余裕そーな態度の裏に、そんな気持ち隠してたのかよ…

カッコつけてんなよ…バカ。