「咲陽、終わったんだろ?
オレ、まだかかりそーだから、先帰っとけよ」

と、タクシー代を渡してくるナオ。


「いらねーよ。

つか、待っとくから、帰りにメシ食って帰ろーぜ」


「…

わかった」


クールな眼差しで仕事に集中するナオ。

仕事してるナオもいーな…


「なんか手伝える事ある?」


「ん…と、ないかな…


…退屈?」


「別に。
ナオ見とくから…」


ナオはフッと笑って、また仕事に集中した。



ほんとポーカーフェースだよな。

アタシがこんなコト言って見つめてんのに、照れたりしねーのかよ?


余裕たっぷりだな…

なんかムカつく。



でも…

さっきのは、なんだったんだ?


リュウと急に仲良くなって、驚くのはわかるけど…

なんで目ぇ逸らすんだよ?


たまたま…かな。