「少し眠れよ…」

帰りの空いた新幹線で、アタシを肩に引き寄せて囁くナオ。

アタシが目を閉じると、優しく髪を撫でた。



この、静かで緩やかな時間が愛しい。





気が付くと、二人とも眠ってて…
アタシが起きた事で、ナオも目を覚ます。



喉が渇いて、ペットボトルのお茶を飲むと…首元に違和感を感じた。



なんだ?



触れた先には…

ペンダントがあって…



すぐにナオを見た。





「プレゼント」

優しい笑みで、そう答えた。







胸がぎゅぅッ!となって…


思わず、うつむく…





あーも!こいつは…

どんだけアタシを、痛めつけんだよ!





ナオの瞳が…

言葉が…

そして、仕草…

行動が…



心に、刺青のように刻まれて…


キュウって痛む…。