「誕生日おめでと!咲陽」

ナオは無邪気な笑顔で、そう言った。




すごく照れくさくて…

でも…


すごく、すごく嬉しくて…




胸が締め付けられて…


息が苦しいくらいだ。





バカ ナオ…


なんなんだよ!





「まさか…
このためにココまで来たのか!?」


「そんなワケないだろ!」

って、ナオは笑ってたけど…


急な出張じゃ、ケーキ予約出来ねーだろ?





だけどそのケーキは、今まで食べた中で
1番おいしくて…


それはきっと…
有名店だからってだけじゃない。




「すげぇウマかったよ、ありがと…」

ごめん、こんな言い方しか出来なくて…



ナオは、そんなアタシに優しく微笑んで、頭をポンポンした。