それから…

引越しを3日間で終わらせて、店に鍵を
返しに行った。


急なハナシだったから、
店長はブツクサ言ってたけど…
アタシを送り出してくれた。


レイカの事は気になったけど…
もう関わる事もないだろーな。




店を出て…

その場所を振り返って見上げた。



自分が必死に戦って来た過去を、眺める
ように…





さよなら、夕月。












それから、ナオの帰りを部屋で待つ…

なんか、不思議な気分だ。




アタシがもう居るって知らずに、鍵を開けて入ってくるナオ。


「おかえり、ナオ」



ナオは驚いて…

すごく嬉しそうに、アタシを抱きしめた。


「ただいま、咲陽!」