だけどその夜…


いつもみたく、抱きあって眠ろうとした時…

ナオがアタシの左手をとって、傷痕にキスした。


そのまま傷痕を…

ゆっくり舐めて、唇で食むを繰り返す。



身体が、激しく波打った…

「ナオ…っ、エロい…」



ナオの視線がアタシを向いて…



「咲陽…


抱いてい…?」


そう囁いて、ジッと見つめる。



その言葉と、その瞳に…

再び身体が波打つ…



「…ん、…」

胸が締め付けられて、言葉が詰まる。



ナオは唇を重ねて、それから…

傷痕と同じように、アタシ身体中に、
ゆっくりと舌と唇を這わせてく。



まるで…

汚された身体を、ナオで消毒するみたいに…

オレのだって、マーキングするみたいに…



だけど、それは…

焦らされてるみたいで、たまんない。