けど、付き合ったばっかで…

「早くね?」


嬉しいくせに…

なんでこんな、かわいくない事しか言えねんだろ。


「あぁ、そーだな…
けど、咲陽ならいーよ」


「…ベタ惚れだな」

照れかくしで、わざと言ったのに…


ナオは優しい瞳でアタシを見て、

「ん、ベタ惚れだよ」

って、目を伏せて笑った。




墓穴…

照れかくしのつもりが…


隠せないくらい照れるハメんなった。



あーも!




胸が締め付けられて、苦しい!










「おやすみ、咲陽」

「ん、オヤスミ」


その日は、ナオに抱きしめられて眠った。



人の体温って、こんな気持ち良かったんだ…って、思った。





それからは、ほぼ毎日のようにナオん家に泊まった。




そして、昼の仕事が決まんないまま…
1週間が過ぎた。