だけど…

それからモモは、アタシに懐いてきた。



あんま待機室に居たくねーな…

指名頑張ろ。



「私、不倫してたんです…」

聞いてもないのに、身の上話始めたし。


「彼、奥さんと別れてくれたんですけど…
慰謝料、私まで請求されちゃって…

それで、私が二人分稼ぐ事になって…」


モモは涙を浮かべた。


クソだな、そのオトコ。

でも…
好きだからどーしょーもねんだろ?



「夕月ちゃん、本指名!」

ボーイに呼ばれた。


アタシはモモの肩をポンッとして、
その場を後にした。


その様子を、古株のレイカが見てた。


見てんなよ…

何気に照れくさい。





つーか…

オンナを風俗でムリヤリ働かせるオトコ
って、けっこーいるけど…

死ねばいーのに。


モモの場合はさ、自業自得だけど。


それでも…

オンナって、オトコの欲にカラダを犠牲にされたりして、

哀れな生き物だ。





なんかブルー入ってきた…


切り替えなきゃ。