部屋に入ると ベッドが目に入って立ち尽くす澪。
澪の手を取り ソファに座らせた。
「大丈夫だって。何もしないから安心しろ。ほら、ケーキ食べようぜ!」
笑う俺の顔を見て 緊張が解れてきたのか澪の顔にも笑顔が戻り
「うん!和也のチーズケーキにローソク立てる?」
「こんな小さいのに いらねえよ!もう俺食うぞ?」
「あ、だめ!その前に…」
食べようとする俺を止め、澪がバッグから小さい箱を取り 俺に差し出した。
「はい。誕生日おめでとう、和也」
「…何?」
「何って、誕生日プレゼント」
「…俺に?」
「当たり前でしょ。和也の誕生日なんだから。はい!…気に入るかわからないけど、どうぞ」