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「…和也君。大丈夫か?部屋に 戻った方がいいんじゃないのか?」
…売店横のベンチに 座ってると 売店の
おっさんが 声をかけてきた。
「おっさん…大丈夫。今日から また始まったからさ…明日、来れないかもしれないし…今の内にね。」
「もう 電話しなさい!…ひとりで がんばるもんじゃないんだ!」
「…いやだよ。泣くから…あいつ、絶対に 泣くから。泣かしたくないんだ。」
泣かさない。もう。
あいつは…泣き顔より 笑顔がいいんだ。
かわいいんだ。澪の笑顔。
つられて 俺まで笑顔になるんだ。
…ほら、また 思い出す。
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