咲子台2丁目――そう書かれたバス停の前に着き、前に2人ほど並んでいることにほっとした。 乗るのは3番目と決めている。 といっても別に3という数字が好きなわけじゃない。 「あら、おはよう」 「おはようございます」 俺の後に乗ってくる腰の曲がったおばあちゃん。 足が悪いようで、杖をついている。