優しい人のおかげでだいぶ緊張がほくれていたのか、緊張しないで職員室に入れた。

「失礼しま~すっ♪」


シーン……

えっ…。誰もいないよ…。

すごく静かな職員室に入って、どうしようとあたふたしていたとき、後ろから声がした。


「まだ人いねぇみたいだな。」

「えっ…?」


誰かと思って後ろを見てみると、イケメンさんが立っていた。


「あー…。
 俺、益森充。充で良いから。」

「え、あ、え?
 う、うん。分かった!!
 私は、りあ!よろしくね♪」

「ふっ‥面白い奴。
 名字は?」

「え?」

「りあだけじゃ分かんねぇし。」

「あ、そういうことか!
 楠芽!楠芽りあ!」

「ふーん。てことは、俺の親戚がいるだろ。」

…益森?
聞いたことあるような…?

でも、今聞いたからそう感じるだけ?


「んーっと…帰ったら聞いてみるね!
 ねぇねぇ、何で充君はここにいるの?」

「転校生だから。」

「あ、そうなんだぁ!
 私と同じだね~!!」

「…そうみたいだな。」

「うん!
 それにしても先生達いないねぇ…!」


そう言ってうろちょろしている私。

後ろで何かやり始めた充君。


充君、かっこいいのになぁ…。
しゃべり方が怖いし、無口だし…残念。


つまんないなぁ…と思いながら先生達を待っていた。