あの迷子になった日から、数日後。

「今日、始めての英語の授業だね!」
と彩乃が話しかけてきた。

「ほんとだっ!先生誰だろねー?」

彩乃といろいろ話していたら、授業始まりのチャイムが鳴った。

はぁ...中学校って噂通り授業の進みが早いし、何言ってるのか全然わかんないよ...。
このままじゃテストもやばいだろうな...。

深いため息をついたら、斜め前の席の笹間くんが笑ってこっちを見ていた。

な、なんでこっち見てるの?

まだ笑ってるし。そんなに私の顔、変!?何か付いてる!?

「私、何か変かなぁっっっ???」
あんまり男子は苦手だけど勇気を出して聞いてみた。

「ぶぶぶっ」
私が話しかけたら吹き出されたし...
何!?ほんと男子って意味わかんない...

「あのさぁ、沙奈美ちゃん。さっきから思ってること、顔に丸出し。俺が吹き出したとき、『ほんと何!?』とか思ってたでしょ!わかりやす過ぎ!」

え!?何で私の思ってることわかるのぉっっっ???なんか急に恥ずかしくなった。私、絶対顔 赤いだろうなっ//

「ほらほら、また顔に出てる!!もうっ、沙奈美ちゃん可愛いなぁ〜。」

ほんと何!?私、笹間くんに何かしたっけ??あ〜恥ずかしい。

ガラガラッ

あ、先生やっと来た〜。
もっと早く来てれば笹間くんに絡まれることも無かったのにぃ!