あ、いたいた〜♡なんて言いながら
彩乃は本郷くんの方に。

あらっ、あらま〜。
ずいぶんとイチャイチャしてますなぁ。

彩乃達を見てる場合じゃなくて!
先生!竹島先生はどこ!

「沙奈美ちゃんじゃん!」
振り返るとそこには汗でびしょびしょな笹間くんが。
「あ、笹間くん。久しぶり!」
「誰か探してんの?」
にやりとしながら言う笹間くん。
ええええ、嘘でしょ?先生が好きなこと、ばれてるの...?
「なーに焦ったカオしてんの、カオに出過ぎっ」
「あははは〜。誰か探してるってゆーか、先生に英語の宿題のこと聞きたくてさ!」
明るく言ってみたけど、笹間くんは別に、にやっとしただけで何も深い意味はないはず!
「あ〜、ははは。先生なら職員室行ったよ。もう部活終わりだし。」
「あ、そなんだ!じゃあ職員室行くねあたし!ばいば...」
行こうとした瞬間、笹間くんに手を掴まれた。笹間くんはうつむいている。

???

「先生に聞き終わったらさ、一緒に帰れない?」

うなずくことしかできず、手は離れて
あたしは走って職員室へ向かった。