頭を抱えていた。
先生に会えなくなる夏休みなんて嫌。
そんな嫌な夏休みの予定を書くのも嫌。

書きたくない。

でも書かないと。

「どうした〜?」
頭を抱えて机に伏せていた私を心配したのか、笹間くんが声をかけてきた。

顔をあげると
「具合悪い?大丈夫??」
と、心配そうな顔をした笹間くん。

「だいじょぶだよ。ちょっとね...」

「そっか。あ!もしかして夏休みの予定が無さすぎて書くことがない?とか??」

笑いながらこんなことを言う、いつもの笹間くん。

「はいー?ほんと失礼なんだからっ!私にだって夏休みの予定あるからっっ!!」

ふーん、って言って笹間くんは前を向いた。バカにしといたくせにリアクション薄いなっ、なんて思ってたら上から声が。
「予定あるんなら、早く書くべし」

せ、先生!?
笹間くん、私の後ろに先生がいたから注意されると思って前を向いたんだ!もうっ!

「さっきから何もしてないじゃん!早く書かないと発表に間に合わんぞー」

「はーい...」

やっぱ気分あがんないー。
この授業ともう一回の授業でしばらく先生に会えなくなるなんてな...

でも書かないとな。