「フ…ン、ミリィ。…テメェ、シトリーに何を言われた?」


「レ…イ様。………ち、違うんです。ただ私はシトリーにレイ様を捕らえる事が出来れば、レイ様がわたくしを愛して下さる魔術をかけてくれると………あッ」


「ミリィ様」



ま、そんなこったろうとは思ったが、次期魔王となるべく俺様をどうこう出来る者など、父親である王以外にはいない。



そんな事、シトリーは分かっているはずだ。


まぁ、バカなミリィは分かってなかったのかもしれねぇが…。




ミリィに呆れた目を向け、次にシトリーを見る。


俺をジッと見ていたのだろう視線が合わさると、シトリーは妖しげに口元を片方上げてきた。




こいつ…、


俺様をどうするつもりだ?