「王家を裏切ると、王族の身体に触れる事が出来なくなる魔法がかけられているのを、シトリーは知ってるよな?」
「はい、知っております」
「何をしたか知らねぇが、お前は王族を裏切った。………だから俺にずっと触る事が出来ねぇ…。違うか?」
「クッ…、クククククッ……。アッハハハハハ………」
俺の言葉に一瞬、目を見開いて驚いた表情をしたのはみのがさねぇぞ。
「何がおかしい…」
「ミリィ様」
「はーい」
俺様の婚約者であり幼馴染の女、ミリィはなんでかシトリーに名を呼ばれたと同時に俺に向かって歩いて来る。
それはもう、嬉しそうな顔をして---
「なんだよ?」
「…………ッ!!!」
バチッ!!!
ミリィの手が無遠慮に俺様へと伸びてきた…が、後1センチ…と言う所で弾かれた。
弾かれて手が痛いのか、顔を歪ませ逆手で押さえる。
そして驚いた表情で俺を見てきた。