俺がどこに行こうが、チカは気にしねぇんだろうな…。
そう思った瞬間、何故か胸が痛んだ。
それに気付き、俺の瞳が大きく見開く。
いや、待て待て待て…。
心が痛むって俺、何考えてんだ？
チカなんてどうでも良いじゃねぇかよ。
そう思い一度止まって下を向き、チカを見る。
…が、チカのいる場所から少し離れたところで喝采を浴びているヤツが目に入った。
チカが好きだとか言っている、先輩だ－－－
そいつを見た瞬間、スゲェイラついて睨みつけてしまった。
あの男を見ていると、異常なほどに腹が立って感情が抑えられない。
