「何だよ?」


「…屋上に行くのですか?」


「分かってんなら聞くな」



今だ俺のマントを掴んでいるセリュの手をどかし、真剣な眼差しを向けてくるそいつに横柄な態度で言ってやった。


しかしそんな俺の態度など、全く気にしないセリュは言葉を続ける。




「止めた方がいいのでは…?」


「まぁ…、そうだろうな」



屋上の雰囲気が、あまり宜しくないのを感じたんだろう…。




セリュは真剣だった表情から一転、眉を下げ不安げな表情へと変えていく。


心配すんなと言いたくて、コイツにニッと笑みを向けた。