「まぁ、チカが良いって言うのなら問題ないんじゃない?………ちょっともったいないと思うけどさ」
「………」
うん、みーやの言う通りだと思う。
でも…、
後悔は絶対にしてないんだ。
「それでゴメンッ!今からちょっと用事があるからカバン、持ってて」
「はっ?」
ゆりちゃんに自分のカバンを手渡すと、思わず…と言う感じでそれを受け取った。
うろたえているゆりちゃんに、ごめんと手を合わせる。
そして私は足を踏み出し、下駄箱に向かって走り始めた。
しかしすぐに二人に呼び止められ、立ち止まった私は後ろを振り返ると…。
「ちゃんと授業までには、戻ってくるんでしょうね?」
「………分からない」
「もしかして、チカが気になっている人のところに行くの?」
「………」
何も言わない私を二人はあきれたように息をはき、そしてまた口を開いた。