選ばれたのは、”人の輪の中に入る” だった。
やはり私が選びたいのと、真逆のものが選ばれてしまったか…。
嫌な予感はしたんだけどね…。
チラッと屋上へと視線を向けた。
レイ…、
何かあったの?
「セリュ、ごめん」
『どうしました?』
「今、ゲームの選択肢が出てきて、”人の輪の中に入る”が選ばれてしまったんだけど、私としては屋上が気になるの。だからセリュ、お願い。屋上に行ってきてくれないかな?」
『分かりました。実は私もレイさんの事が気になっていたんです』
二人で頷いたところで、私の足が勝手に動き始める。
人混みの中へと、向かっているようだ。
足はそちらへと向かっているが、屋上が気になる私は顔を上げたまま。
本当にお願いね、セリュ---