「ほんとに?…チカって結構我慢強いから無理してたりしない?」


「大丈夫大丈夫。…それよりいつも二人で登校してるの?」



私の言葉に二人は顔を見合わせる。


そしてすぐに、二人同時に手で違うと左右に振った。




あ、違うんだ---




「たまたまだよ。こうして三人偶然、朝会うって珍しいね」


「そうだね」



ゆりちゃんはメガネをくいっと上げながら、私の左横で話す。


そんな私とゆりちゃんの話しを聞きながら、みーやが思い出したように『あっ!』と大きな声を出した。




「どうしたの?」


「昨日チカ、地方テレビに出てたよ。凄いねぇ~。マラソンなんてチカ、やってたんだ?」



「あ…」


「え、何々?私、見てないよ~」




ゆりちゃんが興味津々って顔で私を見てくるけど、みーやにテレビを見られていた事が恥ずかしかった私は視線を下げてしまった。