「えッ?何で?」


「俺らには人間の常識なんて、通用しねぇんだよ」



「それって魔法か何かでガラスを通り抜けたって事?」


「ま、そんなところだ。…それよりメシ食おうぜ。腹へっちまった」



レイは空から降る雪を、おもしろくなさそうに見ながら腕を組む。





「レイも外で遊んできたら?」


私の言葉に一瞬目を見開き、すぐに目を細めながら私を睨みつけてきた。





「やっぱりお前、俺をバカにしているだろう?」


「してないけど」


「ハッ、どうだかな。………俺は人間の年で言うところの18歳だ。俺の身体が小さいからって子ども扱いするな」



あ、そうだった---




どうも身体が小さいから、自然とそんな態度をとってしまったようだ。


でもさ、殆ど同じ大きさのセリュが楽しそうに外で飛び回っているのを見たら、どうしてもセリュと同じ対応をとってしまうのはしょうがないと思うんだ。



まぁ、それを言ったらレイが怒るのは目に見えているから黙っておくけど…。