すぐに家が見えてきた
いつもとは違った感じに見えるのはこれから怒られるかもと思っているからだろうか?
違った雰囲気が漂っているような気がする
「…ただいま」
恐る恐る家に入った
「こんな時間までなにやってんのあんたは‼︎」
玄関で仁王立ちをしているお母さん
ずっと待ってたのかな?
そんなことより目が怖くて見れない
「えーと…」
彼氏のところに行ってましたとか言ったら完璧怒られるし友達のところに行ってたと言ったら名前聞き出してその子のお家に電話されるかも…
「はやく言いなさい!」
そんなに急かさないでよっ
うまい言い訳が出てこない…
「なにやってんの?」
「この子がこの時間までどこにいたのか聞いているのよ」
瑞貴…助けて
そう瑞貴に目線を送った
そしたら瑞貴はそれを感じとったのか…
「未來は聖奈ちゃんの所に行ってたんだよ」
「…そうなの‼︎ 聖奈から急に呼び出されちゃって…」
「本当に? 」
「本当だって」
せっかく瑞貴がくれたチャンスを無駄にするかと私も負けじと抵抗する
「もう無断で出歩く事はないように」
「はい…」
「ご飯は? 」
「食べます…」
怖かった…私の中でこの世で一番怖いのはお母さんだ
通りすがりに瑞貴にお礼を言った
「ありがとう」
「おう」