ふと左側見ると、明春高校の制服を着た男の人が、椅子に座ってイヤホンで音楽を聴きながら寝ていた。 「綺麗な寝顔…」 そう呟いてしまうほど、綺麗な寝顔だった。 髪は綺麗な黒色で、無造作にセットされている。 しばらくの間、私がその人に見惚れていると、 その人は目を覚まし、私の前のドアから電車を降りて行った。