カッコイイ…。

グレーのスーツに黄色いネクタイ。

肩幅の広い体と、推定180センチはある身長。

目鼻立ちのハッキリした濃い顔立ちなのに、嫌みのないところがモロタイプだ。

「ケガがなくて良かった。何階?」

「15階です。ありがとうございます」

ニコリと笑顔を浮かべたその人は、一つ下の階、14階で降りて行った。

そのフロアには、大手電機メーカーの本社が入っていて、きっとそこの社員なのだろう。

思わぬときめきに、少しだけ緊張がほぐれた気がした。

だけど、いざハーティーの受付で絵美さんと呼び出すと、緊張が一気に戻ってきたのだった。

「初めまして!亮介から聞いてるよ。こっちにどうぞ」

「は、初めまして。よろしくお願いします」

奥から出てきた絵美さんは、髪をアップにし、肌のキレイなオリエンタルな美人だ。

性格も人懐っこくて明るそう…。

スタイルも抜群で、ウエストの細さに驚く。

この人が、編集長の彼女だったんだ…。