「平瀬さん、聞いたよぉ。凄いね?編集長と付き合ってたんだ?」
「ねえねえ、二人きりだと編集長って優しい?」
「わたしたちには分からない良さがあるんだろうねぇ」
みんな相当驚いたらしく、興奮気味に好き勝手喋っている。
だけど、やっぱりみんな亮平の良さが分からないらしく、そこは苦笑いだ。
「ねえ、ところでみんなは、何で知ってるの?りょ…、編集長から聞いたの?」
「ううん。わたしたちは早川さんよ?そう言えば、早川さんて編集長が好きぽかったから、かなりショックだろうねぇ」
「早川さんから?」
何で、早川さんから聞いたんだろう。
いやいや、そんなことより、みんなの言う通りだ。
わたしたちの関係を知って、どんな思いでいるのか。
それを考えたら、居ても立っても居られない。
「ねえ、早川さんはどこにいるの?」
「早川さんなら、確か会議室じゃない?編集長と打ち合わせをしてるはずよ?」
亮平と打ち合わせ…?
きっと、このことを話しているに違いない。
どうしよう。
行っても、いいかな…。