ーーークリスマスに入る前。


私はバイトをはじめた。


「ここをこうしてね?……」

今仕事の説明をしてくれてるのが仕事が一緒の先輩。


ーー佐々木拓海だ。



たしか、んー、美緒と仲が良かった、翔って人の友達だ。


最近よく絡む。



「優菜ちゃん?聞いてる?」

ムッとした顔でみてくる拓海先輩。



「ごめんなさぁい!」

とごまかすと、

「ちゃんと聞きなさい!」

って頭をポンポンされた。





柄にもなくドキドキする私の心。

あぁやばい!これじゃこの先のバイト集中できるか心配だよー。







ーーそしてクリスマスの一日前。



この日もバイトだった。



拓海先輩がいない!

と思ったら、後ろから肩を叩かれた。


「ん?」


振り返ると、拓海先輩?!


「優菜ちゃん♪俺を探してた?
……なーんてね!」

意地悪な笑顔で聞いてくる拓海先輩にいつもドキドキさせられる私は仕返しをしてやった。

「はい、探してました。」

必殺!上目使い!!☆


拓海先輩の顔はみるみるうちに赤くなってなんかブツブツ呟いている。




「どーしたんですか?先輩。」


と聞くと、


「あーっとさ、クリスマス暇?」


クリスマスの予定を聞かれた。



「もちろん暇です!!」


そう答え、デートの約束をした。


服なに着てこう。
どこ行くんだろ。
はやく行きたいな。


どんどん気持ちが溢れてくる。



ーー私も前を進めたんだね…。



ねぇ、美緒。

たくさん遠回りさせちゃったね。
私はもう前に進めたから大丈夫。


空くんと幸せになって。

大好きな親友と大好きだった人。