俺は、先丘空。



俺には、朝倉優菜という彼女がいる。


一言でいえば美人。


優しくて気が利く子だ。


出会って好きになるのには、時間がかからなかった。




しかし、優菜より目に付くのは



ーーーそう、桜木美緒だ。





ーなぜ気になるのか自分でもわからない。


俺は優菜が好きなはずだろ?





… 本当の自分の気持ちが最近わかんない。



最近の美織はいつも泣きそうな顔をしている。



なぜなんだ?


翔という人と付き合ってるんじゃないのか?



この前は、優菜と祭りにいった。


すごく楽しかったが、美織を変な男から守ったあとから俺の心になにかが引っかかっていた。




ーー帰り道。


「空くん?今日、元気なくない?」

心配そうな優菜の顔が見える。


「そうか?大丈夫だよ。」

そう言って微笑むと優菜は顔を赤らめた。

綺麗だとは思った。

ーしかし、愛おしいとは思えない。


なぜだ。