だるーい授業が終わり、お弁当!!

やっとお弁当だぁー、お腹すいた!


優菜と机をくっつけお弁当の蓋をあける。すると…

「もーらいっ♪」

そんな元気な声と共に私の卵焼きが空の口の中に消えてゆく。

「あ!私の卵焼き~…!!」

「うまいっ!!!」

「ちょっと空!!」

いつものやり取りが始まった。
そんな様子を見ている優菜の表情が一瞬曇った気がした。

……けど、昨日せい?

最近、優菜が元気ないような気がする。

大丈夫かな?
悩み事なら相談聞くのにな。


「優菜??大丈夫?ぼーっとしてるけど。」

「ぇっ?あ!大丈夫だよ。」

「なーんだ!」

…そういうなら大丈夫か!!

私心配症かも。





この時までは笑っていられた。
なんでこうなっちゃったんだろう。

私の笑顔が消えるまでそう時間はかからないと予感するように、優菜の目はあの人の姿を追っていた。













私は気付いていなかった。

優菜の本当の想いに。