アキラ君は私の上に覆いかぶさっていた不良を蹴り飛ばし細い手足では考えられないほどの力で不良を叩きのめしていった。
「女は弱いから絡んだって平気だって思ってるのか…?男には勝てないって…?ふざけんじゃねーよ。…ふざけるな。」
そう言うとアキラ君は私の側により、軽く私を抱きしめた。
私は恥ずかしさに体が硬直する。
異性からの抱擁だなんて父親意外になかった。
「明乃、大丈夫か?もう少し 危機感を持て。怪我が無くて良かったよ。」
「ア…アキラ君……!ありがとう…ね…?」
アキラ君の抱擁はとても優しく、全てを包み込む安心感があった。