チラ、と教卓の方を見る。

「あとさ、あの体な!胸が俺好み」

「あれはD以上とみた」

「超タイプだわー」

ゲラゲラと笑う男子達。もうそろそろ限界なんだけど……。
いくら俺が安藤と付き合ってるのを知らないとは言え、安藤のこと話しすぎだろ。

ムカつく。超ムカつく。

俺は話には参加せず、机に突っ伏して安藤の用事が終わるのを待っていた。
終わるまで、あとどれくらいだろ。そろそろ迎えにいくか。

ここにいても息苦しいだけだ。

はぁ、とため息をついて、俺は教室を出ようとした。
__すると。

ドンッ

「わっ」

「あ、ごめ…って、安藤?」

幸か不幸か、俺は安藤とぶつかってしまった。

「あれ、帰ろうとしてた?教室の中1人な__、⁉︎」

安藤が教室の中を覗こうとしたけど、中にはあいつらがいるから、俺は即座に安藤の手を引いた。